ソーシャルゲームのセカンダリ市場、運営特化のすすめ

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ソーシャルゲームの運営に成功、失敗した企業は数多くあります。
毎日数百の新作ゲームが世界中でリリースされており、モバイルゲーム業界は活発に動いていますが、「出せば儲かる」 時代は数年前に崩壊してしまいました。

■携帯ブラウザゲームからネイティブアプリへ

モバゲーやグリーが登場し、携帯電話のゲームが流行ったのが2009年。
それから「出せば儲かる」ブラウザゲームバブルが到来し、2012年2月に「パズル&ドラゴンズ」がリリースされています。
 その頃には携帯ブラウザゲームも飽和状態になっていて、「出しても売れない」ものになっていました。

2010年には新作をリリースすると一週間で100万人登録というのも良くある話で、勝手にゲームが動いていた時代がありました。
そこから3年でパズドラが登場、ブラウザゲームも有名キャラクターの人気作以外は駆逐されています。
当時はスマートフォンがそれほど普及していないこともあり、当初は「スマホ版ブラウザゲーム」 が主流で、アイコンが動いたり音が鳴っただけで驚いたものです。

そんな時代もあっという間に終わり、2015年現在はネイティブアプリを「出しても売れない」状況になりました。
ブラウザゲームは3年、ネイティブアプリは2年で飽和状態です。
こうした状況下で各会社は日々頑張っています。そこでネックなのが過去の遺産であるブラウザゲームです。

■運営特化スタイルのすすめ  

各社ネイティブシフトが行われ、いままで運用していたソーシャルゲームを終了するか継続するかの判断を迫られています。
ブラウザゲームの運営維持をするためのラインが邪魔になって、新作の開発が思うようにできていない企業も多いです。
そこで登場するのが「運営特化」の企業。
既存の資産を権利移譲、またはライセンスという形で運用を任せてしまうんですね。
権利元の企業から見ると新たな開発ラインを確保しつつ収益化、移譲元の企業から見ると開発費ゼロでゲームが運用できる。
これが「ソーシャルゲームのセカンダリ市場」となって、いま流行の兆しが見えていて、大手ゲームメーカーのアプリ運営や、ニュースにもなった株式会社マイネットの動きだったりします。

ブラウザソーシャルゲームの売り上げはTOP10になると未だ数億円以上はあるようです。
モバイルブラウザゲームの王者とも呼び声高いCygamesでは「グランブルーファンタジー」が好調で、スマホアプリとは違うベクトルの進化を遂げています。

ネイティブアプリの売り上げはというと、ランキング1位のパズドラやモンストは月商30億円以上を売り上げていることもあり、開発の流れはネイティブ市場に集まりがちです。
実際にはランキング1位が目立ちすぎているだけで、TOP10以内で月商5億〜10億、TOP100位に入るためには月商2,000万円といったところです。

■ブラウザゲームの運用維持費は?

ブラウザゲームはゲームのジャンルや運営スタイルにもよりますが、ミニマムでディレクター1人、デザイナー1人、プログラマー1人の合計3人。これでもイラスト製作を外注にしたりして運用しています。
サーバー費用、電気代などの費用も含めると、1ヶ月あたり100万円ほどのコストがかかります。イラスト外注費やサーバーの規模が大きい場合はもう少し費用がかかります。
この3人を新作開発に投入すれば数倍の利益を上げられるかもしれません。

こうした費用を抑えつつ運営を外注にすることで、コストゼロでライセンス料を獲得できるようになるのであればメリットもあります。
既に新規インストールも無く縮小していくだけのコンテンツで、それでも月に数百万円の売り上げがあるのであれば、他タイトルのサーバー費用くらいは得られる計算です。
既存ユーザーへの配慮も考えて、ゲームを終了するのではなく外注にする事はとてもメリットがあります。
 

■運営特化として他者タイトルを獲得するメリットは?

運営を行う側のメリットはどうでしょうか。
まずは開発費ゼロでゲームタイトルを獲得でき、一定のファンも同時に獲得できます。そして運営次第では利益も出す事ができます。
開発費がかからないため新規タイトルを一から開発して失敗するデメリットを回避できる事も大きなメリットです。

■運用にかかる費用はどのくらい?


一番大きな部分がイラスト制作費で、イラストレーターに発注する場合は3万円程度、発注するイラストレーターによって変動します。
プログラマ2名、プランナー2名、デザイナーが3名、ディレクター1名、外注費とした場合、1タイトルあたり8名で運用、諸費用を含めると1ヶ月あたりの費用はミニマムで300万円程度でしょうか。 
ロイヤリティとプラットフォームに支払う費用を考えると、1ヶ月あたり800万円以上売り上げを出せるのであれば会社の事業として運営をする意味はありそうです。
新規アプリを開発する事を考えると確実な収益を見込めるので十分メリットはありますが、運営に関する知見がない企業であればかなり難しい仕事になりそうです。

データ分析をしっかりとできる人が社内にいるのであれば、セカンダリ市場を狙ってみるのはどうでしょうか。

 

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